ダリル・ホールのベスト盤 『Before After』
発売を知った時は買おうか迷っていました。
基本的にオリジナルアルバムは全部買っていますので余程の蔵出し音源でも入って来ないと・・・。
今回初収録になるのがLive音源のみと分かって取り敢えずサブスクで聴けるので買わなくても良いかなと思っていたりします。
そのLiveにしても動画になっている物もありますね。
【Can We Still Be Friends (Live From Daryl's House) with Todd Rundgren】
【Here Comes The Rain Again (Live From Daryl's House) with Dave Stewart】
このベスト盤を通して聴いてみて思った事なんですが、キャリア総括のベスト盤で楽曲も粒揃いで良い印象しか残る筈ないと思います。ただ視聴後の第一感想は「93年のSoul Alone は実は大好きなんだけど、やっぱりちょっと異質なのかな?」という事。
実際にSoul Aloneからの楽曲はビート感/グルーブ感が他の作品と違うためDisc2の『Love Revelation』に始まりそれらに馴染みが良さそうな他アルバムの曲を挟みつつマーヴィン・ゲイ的な2ー7『Stop Loving Me, Stop Loving You』までにまとめられています。
ダリルのソロでは圧倒的に売れたのは86年の2th 『Three Hearts in the Happy Ending Machine:ドリームタイム』 に間違いなく、こちらが名刺代わりの1枚だと思いますし私も想い出の1枚に異論は無いです。
ただその2thソロと同等かもしくはそれ以上に好きなアルバムが93年の『Soul Alone:ソウル・アローン』なんです。
確かにヒット具合は比較にならないほど差がありますが、こちらのアルバムも捨て曲無しの良盤でした。
一言で言ってしまうとこのアルバムでは「UKソウル」にチャレンジしています。
これまでのH&Oであればフィリーソウルであったりモータウンであったりも自分たちと同じアメリカという土俵の上で彼らなりにソウルを解釈していたのですが、今作に関してはUKのホワイト・ソウル・ファンク・バンドの『Average White Band』のメンバ-『Alan Gorrie』らが制作に深く関わっていて結果的にUKソウル視点からのフィリーソウルやモータウンを解釈してみたという事でしょうか。
いずれにしてもベスト盤という事で、個々のアルバムから好きな曲が結構洩れていたりしてやっぱり聴くならオリジナル盤で聴いた方が良いなと思いました。
このアルバムの目玉となる『Daryl's House』からのLive音源は悪いはずもなく、できればこっちはこっちでLive楽曲のみで1作品に仕上げてもらえたら嬉しかったかと…それよりも映像作品として動画としてUPされていない楽曲も併せてBOX化できれば商品価値ありそうな気もしますがどうでしょうね。
H&Oのアルバム『Our Kind Of Soul』でカバーしていた『Gladys Knight』の『Neither One Of Us』の閉めも良いですね。
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